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アビクリア(AviClear®)のダウンタイム・副作用について

監修者 理事長:花房崇明 (はなふさ たかあき) [ 資 格 ] ・医学博士(大阪大学大学院) ・日本皮膚科学会皮膚科専門医 ・日本アレルギー学会アレルギー専門医 ・日本抗加齢医学会専門医 ・難病指定医
[ 所属学会 ] 日本皮膚科学会 ・日本アレルギー学会 ・日本小児皮膚科学会 ・日本抗加齢医学会 ・日本美容皮膚科学会
2025年春、医療法人佑諒会花ふさ皮ふ科グループの千里中央花ふさ皮ふ科では 日本初の1726nmの波長を用いたニキビのレーザー治療機器アビクリア(AviClear®)を導入します。 ここではアビクリアAviClear®)のダウンタイム・副作用について解説します。 ※アビクリア(AviClear®)によるレーザー治療はみのお花ふさ皮ふ科ではなく、 千里中央花ふさ皮ふ科での治療になる予定です。 治療開始は2025年2月を予定しています。アビクリアAviClear®)による治療をご希望の方は 2025年2月以降、千里中央花ふさ皮ふ科の美容カウンセリングをご予約ください。

アビクリア(AviClear®)とは?

アビクリア(AviClear®)とは、1726nmの波長を用いたレーザー治療法で、特に中等症から重度のニキビ治療において注目されています。アメリカ食品医薬品局(FDA)の認可を受け、2025 年に日本に初導入されるレーザーです。1726nmの波長を用いて皮脂腺をターゲットに選択的な光熱分解を行い、ニキビの発生原因である皮脂腺にダメージを与え、ニキビを根本的に治療する治療です。

アビクリア(AviClear®)のメカニズム

アビクリア(AviClear®)の1726nmレーザーは、皮脂腺に含まれる皮脂を選択的に加熱し、周囲の組織にダメージを与えずに皮脂腺を縮小、消失させます。これにより、皮脂分泌が抑制され、長期的なニキビ改善効果が得られます。このレーザーは冷却システムを併用することで、治療中の痛みや熱による不快感を最小限に抑えることが可能です。

アビクリア(AviClear®)の治療の流れ

  1. 準備治療前に洗顔し、日焼け止めファンデーションや皮脂による汚れを除去します。
  2. 施術 1726nmレーザーを顔全体または特定の部位に照射します。1回のセッションは約30分程度で完了します。
  3. アフターケア治療後は軽度の赤みや乾燥感が生じる場合がありますが、ほとんどの場合、数日以内に回復します。日焼け止めを使用し、紫外線を避けることが重要です。

アビクリア(AviClear®)の副作用

アビクリア(AviClear®)において重大な副作用は報告されていませんが、主に以下の通り3〜4日にかけて軽度の副作用が出る可能性があります。いずれもレーザー治療で一般的に見られる副作用です。 (1) 紅斑:研究報告において全被験者 (17人、100%) が全ての治療セッション (31回、100%) において 軽度の紅斑を経験しました。これはレーザー治療で予想される典型的な反応で、治療終了後数時間から数日で消失しました。 (2) 浮腫17人中5人の被験者 (29%) が11回の治療中(35%)または直後に軽度の浮腫(腫れ)を発症しました。 これもレーザー治療でよく見られる副作用であり、治療終了後数時間から数日で消失しました。 (3)水疱: 17人中5人の被験者 (29%) が治療部位に軽度の小さな水疱(水ぶくれ)ができました。これは6日以内に自然に治癒し、軽いの=かさぶた(痂皮)を形成しました。痂皮は10日以内に自然に剥がれ落ちました。水ぶくれやかさぶたは他のレーザー治療でもおきる可能性のある副作用です。 (4) 炎症後色素沈着水ぶくれやかさぶたができた後に、17人中5人の被験者に軽度の炎症後色素沈着が生じました。 5人中4人の炎症後色素沈着は3ヶ月目までに自然に治癒しました。 (5) 瘢痕(あとかた): 軽度の瘢痕形成が17人中5人に発生し、全て自然に治癒しました。 (6) ニキビの悪化: 17人中3人の被験者 (18%) が3回の治療後2~4日に治療部位に膿疱(膿)と丘疹(ブツブツ)が軽度悪化しましたが、その後2日、21日、49日で自然治癒しました。 (7) ヒリヒリ感17人中1人の被験者に1回の治療後、シャワー中に最大1日まで治療部位に軽度のヒリヒリ感がありましたが、 その後自然治癒しました。 (8) 皮膚の乾燥: 17人中1人の被験者が2回目の治療後4日目に軽度の皮膚の乾燥を報告しましたが、その後自然治癒しました。

アビクリア(AviClear®)のダウンタイム

アビクリアの最大の利点の一つは、そのダウンタイムの短さです。多くの患者さんが治療翌日から通常の日常生活に戻ることができます。

まとめ

アビクリア(AviClear®)による治療において重大な副作用や予期せぬデバイスの副作用は報告されていません。 紅斑や浮腫など、レーザー治療で一般的に見られる副作用が軽度かつ一時的に発生したことが報告されています。 重篤な副作用や予期せぬ副作用は報告されていませんが、この研究は被験者数(17人)が少ないため、より大規模な研究が必要です。また、治療には局所麻酔薬や麻酔の注射は使用されず、不快感のために治療が途中で終了したケースもありませんでした。 アビクリアは、安全性と効果を兼ね備えたニキビ治療法として、多くのニキビで悩む患者さんとって福音となるでしょう。 また副作用が軽くダウンタイムも短いことから、忙しい現代人にとって理想的な選択肢となる可能性があります。

参考文献

David Goldberg et al. Selective photothermolysis with a novel 1726 nm laser beam: A safe and effective solution for acne vulgaris. J Cosmet Dermatol. 2023 Feb;22(2):486-496.  

監修医情報

医師 みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科 理事長 花房 崇明

略歴
  1. 1998年

    高槻中学校・高槻高等学校 卒業

  2. 2004年

    大阪大学医学部医学科 卒業

  3. 2004年

    大阪府立急性期・総合医療センター(最優秀研修医賞受賞)

  4. 2006年

    大阪大学医学部附属病院皮膚科

  5. 2007年

    東京都立墨東病院皮膚科

  6. 2012年

    大阪大学大学院医学系研究科皮膚科学 博士課程修了 医学博士取得

  7. 2012年

    大阪大学大学院医学系研究科皮膚科学 特任助教

  8. 2013年

    カリフォルニア大学サンフランシスコ校留学

  9. 2014年

    JCHO大阪病院皮膚科 医長

  10. 2015年

    東京医科歯科大学皮膚科 講師・外来医長/病棟医長

  11. 2017年

    千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科 開院

  12. 2019年

    医療法人佑諒会 理事長

  13. 2021年

    近畿大学医学部皮膚科非常勤講師

  14. 2021年

    江坂駅前花ふさ皮ふ科・美容皮膚科 開院

  15. 2024年

    みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科 開院

資格・所属学会
  • 医学博士(大阪大学大学院)
  • 日本皮膚科学会皮膚科専門医
  • 日本アレルギー学会アレルギー専門医
  • 日本抗加齢医学会専門医
  • 難病指定医

医師 みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科 院長 角村 由紀子

略歴
  1. 2007年

    兵庫医科大学 卒業

  2. 2008年

    市立池田病院

  3. 2010年

    大阪大学医学部付属病院皮膚科

  4. 2010年

    市立池田病院皮膚科

  5. 2012年

    箕面市立病院皮膚科

  6. 2014年

    大阪大学医学部付属病院皮膚科

  7. 2015年

    大阪大学医学部付属病院皮膚科 教室

  8. 2018年

    市立豊中病院皮膚科

  9. 2020年

    医療法人恒潤会 非常勤

  10. 2023年

    医療法人義恵会自由が丘ファミリー皮ふ科 院長

  11. 2024年

    みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科 院長

資格・所属学会
  • 日本皮膚科学会皮膚科専門医
  • 日本アレルギー学会
  • 日本皮膚科学会
  • 日本美容皮膚科学会 正会員
  • 日本皮膚免疫アレルギー学会