手術について
当院では、日本形成外科学会専門医による日帰り手術を行っております。
完全予約制です。
まず通常の診察を受けて頂き、予約制で後日手術を行っています。手術時間は通常10~30分ですが、手術の種類によっては1時間程度を要することもあります。また、診察時に当院ではなく、総合病院での手術が適切と判断した場合には、大阪大学医学部附属病院皮膚科・形成外科、関西メディカル病院形成外科、市立豊中病院皮膚科、箕面市立病院皮膚科・形成外科などにご紹介させていただきます。
対象となる手術
- 良性皮膚・皮下腫瘍
- 色素性母斑(ほくろ)、粉瘤(アテローマ)、脂肪腫、血管腫、石灰化上皮腫など
- 悪性皮膚腫瘍
- ボーエン病、日光角化症、有棘細胞癌、基底細胞癌、悪性黒色腫(ほくろの癌)など
術前の注意点
(1)局所麻酔アレルギーのある方、薬剤アレルギーのある方
当院ではキシロカインを用いた局所麻酔下に切除術を行っております。麻酔アレルギーのある方の手術は行っておりません。局所麻酔アレルギーのある方が切除を希望された場合は大阪大学医学部附属病院皮膚科・形成外科、関西メディカル病院形成外科、箕面市立病院皮膚科・形成外科、豊中市立病院皮膚科などの総合病院をご紹介させていただきます。また当院では切除後に、手術の傷の感染予防に抗生剤、手術後の痛みに対して鎮痛剤(痛み止め)を処方しております。過去に薬剤アレルギーを起こしたことのある患者さんは必ず事前に医師・看護師・スタッフにお伝え下さい。
(2)術前の血液検査について
安全に手術を行うために術前に血液検査(採血)を行っております。貧血の有無、出血を止める働きを持つ血小板の数、肝機能、腎機能に加え、血液を介して感染するB型肝炎、C型肝炎、梅毒について血液検査にてチェックしております。過去3ヶ月に他の病院やクリニックあるいは健康診断などで血液検査を行っている場合は、当院での血液検査を省略、あるいは血液検査の項目を減らすことができますので、検査結果を持参ください。
(3)抗血小板剤、抗凝固剤などを内服中の方
抗血小板剤や抗凝固剤を服用中の患者さんは、血がサラサラになり止まりにくくなっており、手術の際には、術後出血を予防するために、電気メス(バイポーラー)などを用いて、しっかり止血する必要があります。抗血小板剤や抗凝固剤を服用していることを必ず医師・看護師・スタッフにお伝えください。
手術当日の注意点
朝食・昼食は通常通りに召し上がって下さい。手術当日の夜は患部を濡らせないので、手術前にご自宅で入浴やシャワーを浴びて頂いておくことをおすすめします。予約時間より少し前に受診ください。当日の体調などが問題ないことを確認の上、手術を開始します。手術専用ベッドに横になって頂き、消毒の上、局所麻酔の注射を行います。注射はできるだけ痛みが少ないように細い針を用いています。局所麻酔薬で痺れて痛みがなくなったことを確認の上、手術を開始します。手術時間はおおむね30分程度です。(局所麻酔の注射までは緊張している方が多いですが、手術が始まった後は、緊張が解けて寝てしまう方もおられます。)術後の患部が凸凹(犬の耳に例えてドッグイヤーと言います)にならないように腫瘍の大きさよりも少し大きく紡錘形(ラグビーボールの様な形)に皮膚に切開を入れて腫瘍を切除します。
術後の注意点
手術後は指示された通りに抗生剤、鎮痛剤を内服してください。通常、手術当日は患部を濡らしてはいけませんが、翌日よりシャワー浴が可能です。翌日あるいは翌々日に患部に異常が無いか確認するために通常診療時間内に受診していただきます。また抜糸は1週間後になりますので、指示された日に通常診療時間内で受診ください。抜糸後は傷跡を目立たなくするためにテーピングを行って頂きます。粉瘤や脂肪腫などの皮下腫瘍の中でも、大きい皮下腫瘍を切除した場合には、術後に血腫(血の塊)ができてしまうことがあり、血腫を防ぐためにドレーン(血抜きの管)を患部に挿入することがあります。このドレーンは通常、翌日あるいは翌々日に受診していただき抜去します。


病理結果
切除した検体は病理検査に提出して、検査委託先の病理専門医と皮膚科専門医の院長のダブルチェックにより良性か悪性かなどの診断を行います。切除から約2週間後に検査結果が出ますので、通常の診療時間内に検査結果の説明を聞きに受診してください。
その他、不明な点、不安な点があれば当院の医師・看護師・スタッフに遠慮無くご相談ください。